無料でパソコンのセキュリティ対策をする方法
無料でパソコン(Windows)のセキュリティ対策をする方法を紹介します。
説明
パソコンを使用する人は多いですが、文書作成、絵を描いたり写真の管理、ネットショッピングやオンラインバンキングの利用、など人によって様々です。
でもセキュリティ対策のことをあまり考えていない人は多いです。
最近はサイバー攻撃が増加、巧妙化しています。個人情報を盗んだり、大切な写真などの様々なファイルを開けないように書き換えたり、サイバー攻撃に利用するなど様々です。自分だけが被害に遭えば自分がちゃんと対策しなかったことが悪いで済みますが、他人にも被害が及べば自分だけの問題ではなくなります。
サイバー攻撃に利用されると、企業や政府が保管している個人情報などが漏れる可能性がありますし、警察の捜査を受ける可能性もあります。
セキュリティ対策をする場合はセキュリティソフトを使用しますが、無料で利用できるセキュリティソフトもあります。
ですが、有料製品と比べて機能制限がある、マルウェアを検出するためのウイルス定義の更新間隔が長い、サポートがないので何か起こっても問い合わせることができず全て自分で解決する必要がある、などがあります。
機能の少ない無料のセキュリティソフトでは多くの攻撃から防ぐことは難しいですが、適切な対策をすることで有料製品並みのセキュリティ対策をすることができます。
そこで、無料でパソコンのセキュリティ対策をする方法を紹介します。
ただし、パソコンを全く触ったことがないなどで使い方が分からない人は、誤った使い方をする、複数のソフトウェアを使用するので難しかったり相性問題で不具合が発生した場合に対処できない、などの可能性が高いです。パソコンに慣れるまでは有料のセキュリティソフトを使用するほうが安全ですし簡単です。下手に操作すればパソコンをおかしくしてしまう可能性などもあるからです。
まずはセキュリティソフトを選ぼう
まずはセキュリティソフトから選びます。それによって他にどのようなセキュリティ対策が必要なのかが変わってきます。セキュリティソフトによって機能は様々だからです。
無料のセキュリティソフトにはファイアウォール機能がないものがほとんどです。ファイアウォールは通信を監視して怪しい通信を防ぎ、個人情報などの重要情報の流出を防ぐ重要な機能です。ファイアウォール機能がないセキュリティソフトを選ぶ場合は、別にファイアウォールソフトを使用することで、より多くの脅威から保護することができます。ただし、組み合わせによっては相性が悪く、問題が発生する可能性があるので注意が必要です。今は問題なくても将来問題が発生する可能性もあります。
Windows 8以降からはWindows Defenderというセキュリティ機能が標準で搭載されています。ですが、最低限の機能しかなく、Windowsのバージョンによって機能や性能が違うので、最新バージョンのWindowsではない場合は注意が必要です。使用しているWindowsのバージョンのサポートが切れるとWindows Defenderのサポートもされなくなるので、ウイルス定義などが更新されなくなり最新のマルウェアに対応できなくなります。
Windows Defenderはハードウェアのセキュリティ機能を利用するので、対応していない場合は(特に古いパソコンは対応していない可能性が高い)保護性能が下がります。
ちなみに、Windowsには標準でファイアウォール機能がありますが、受信は厳しく監視されていますが、送信は判定が緩くほとんど保護できていない状態なのでお勧めはできません。基本的に手動での操作や設定が必要なので、知識がないと難しいことも理由です。
セキュリティソフトを紹介します。
おすすめ、おすすめしないセキュリティソフト有料と無料 (Windows)
ネットショッピングやオンラインバンキングを利用する際のセキュリティ対策
無料のセキュリティソフトには、ネットショッピングやオンラインバンキングを保護する機能はありません。
保護できていないままネットショッピングなどを利用している人は多いようです。
セキュリティソフトは全てのマルウェアを検知して保護できるわけではありません。感染していた場合、キー入力の取得、画面をキャプチャする、など様々な手段でウェブサービスのアカウント情報やクレジットカード情報などを盗もうとします。
Microsoft EdgeやGoogle ChromeやFirefoxなどの一般的なブラウザには、それらの行為を防ぐ機能はありません。
そこで、セキュリティ対策が強化されたブラウザを使用することで、安全性を高めることができます。
COMODO Firewall (COMODO Internet Securityは含まれています) がインストールされている必要があります。
これは仮想的な環境で動作させるので、キー入力の監視などでも情報を盗めないようになっています。
アバストアンチウイルスがインストールされていなくても使用することはできますが、バンクモード(オンラインバンキング保護)とセキュアラインVPNの機能は使えません。
バンクモードはキー入力の取得や画面のキャプチャなどができないようになっています。
危険サイトから保護する方法
無料のセキュリティソフトには危険サイトから保護する機能がない場合があります。
「Kaspersky Security Cloud Free」や「Bitdefender Antivirus Free」などには、ブラウザの拡張機能を利用しなくても危険サイトから保護する機能がありますが、「Avira Free Antivirus」などにはありません。
「アバスト無料アンチウイルス」は、マルウェアが含まれている場合はダウンロードされないようにブロックして保護しますが、それ以外(フィッシングサイトなど)は保護しません。このように限定的にしか保護しないものもあります。
ブラウザには危険サイトから保護する機能がありますが、ブラウザの保護機能だけでは不十分ですし、保護機能がないブラウザもあります。
そこでブラウザの拡張機能を使用します。各セキュリティ企業から提供されているので気に入ったものを使用するといいでしょう(ただし性能や機能の差があるので注意が必要です)。拡張機能を使用することである程度は保護性能が高まります。
仮想通貨のマイニング行為をするウェブサイトがありますが、これは一般的な安全なウェブサイトにもあり、通常の保護では基本的に防ぐことができません。専用のものを使用する必要があります。
危険というわけではないのですが、ウェブサイトにはトラッキングが含まれていたりするので、プライバシーをしっかり保護したい場合は、トラッキングや広告をブロックする拡張機能を使用するのもいいでしょう。ただしマルウェアのものも多く発見されているので注意が必要です。
安全で性能が良いものは「AdGuard AdBlocker」や「uBlock」があります。
ただし広告ブロッカーを使用しているとウェブサイトの閲覧ができなようになっていたり、ウェブサイトの表示が乱れたり、動画が再生できない、などがあり除外する必要がある場合があります。
実はこれらを使用しなくても危険サイトから保護する方法があります(マイニングなどは防げません)。
DNSをセキュリティ対策がされているものに変更するだけです。DNSの中には危険サイトをブロックするものがあり、大人向けのウェブサイトをブロックできるものまであります。
DNSは無料で利用できるものもあり、「パブリックDNS」と検索すればすぐに見つかります。どれでも安全というわけではないので注意が必要です。
設定方法は「ここ」を見てください。
DNSによって通信速度が違うので、通信が遅くなるなどの可能性があります。
ランサムウェアから保護する方法
ランサムウェアは文書や画像や動画などのファイルを書き換えて、元に戻したければ金を払えと要求してくるマルウェアの一種です。
払っても元に戻す方法を教えてもらえない場合も多いです。
重要なファイルは外付けのハードディスクやUSBメモリに保存して、バックアップをしておくことが一番です。
パソコンやスマートフォンでの写真や文書などのファイルの保存方法 - 大切なファイルを失わないためにも重要
でも面倒なのでバックアップをしていなかったり、バックアップをしてもたまにしかしていない人は多いのではないでしょうか。
バックアップをしていても、新しく作成したファイルや修正したばかりのファイルはバックアップしていない状態なので、それまでは保護しておく必要があります。
有料のセキュリティソフトであれば対策機能が付いているものが多いですが、無料のセキュリティソフトには付いていません。
Windows Defenderにはランサムウェアから保護する機能が付いていますが(古いバージョンにはない)、保護機能を回避して書き換えることができてしまい(専門家の調査報告があります。実際に私も確認してみましたが書き換えられました。)、あまりお勧めはできません。
「Windows Defender」のランサムウェア対策機能は役に立たない
ランサムウェア専用の対策ソフトウェア紹介 (Windows)
確実に保護できるわけではありませんが、Windows Defenderのランサムウェア対策機能よりも性能は良いと思います(ソフトウェアによります)。